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日本の歴史から見る、性に纏わる大らかさとラブホテル史

喜多征一先生が今回名古屋に来られた4月のレッスン中で、日本の性愛文化の発展の面で話をされました。
さっきまで今日ドラゴンズの話で生徒さんと盛り上がっていたと思ったら真面目な話も多く聞けるのです。
私は喜多征一先生の魅力の一つに、その話術と知識量の豊富さがあると思っています。
本当は緊縛や性愛だけ真面目に質問したり出来ればいいのでしょうが、中々そうは出来ません。
しかし喜多征一先生は、どんな話題でも面白おかしく周りを巻き込んで話題を展開されていかれます。また必ず先生の立場からの言葉が返ってきます。それは性愛や緊縛だけに限りません。先生には意見を求めたいと思う人間性の厚味があります。きっと緊縛を受ける女性は肌でそれをもっと感じることになると思います。
先生が女性から選ばれるのには相応の理由があるのです。
私は喜多征一先生のレッスンに入るといつもマスクの下で口角が上がっているのを自覚しています。2時間、4時時間、自然と笑顔でいられるのです。

いつもの言い訳になってしまいますが、以下に私の理解範囲内、私の解釈を含めてレッスン中に先生が話された内容をご紹介します。

地方文化から見て、昔から日本における性の取り扱いは、とても大らかなのだそうです。
特に村単位で“性行為”や“子作り”は強く作られており、夜這い文化、遺伝子上や血の繋がりより“子どもが産まれること”が重要視され、父親が誰であるかよりは村単位で子を育てていたのだそうです。
例えば奥さんや娘が夜、家で寝ていても、お隣の男性が家に侵入して性交してしまう文化や、お祭りを通してその村に若い女性を呼び込み、お祭りのテンションに乗じてワンナイト、そして娶る、という流れが一般的に認められていたそうで、地方の大きなお祭りにはそういった目的が確実にあったそうなのです。
喜多征一先生が例にあげられたのは岐阜の郡上踊りでしたが、ご存知でしょうか。

郡上踊りは約400年の歴史を持つ、日本三大盆踊りの一つで、7月中旬から9月上旬の約30夜にわたり開催される大規模で長期間に渡るお祭りです。誰でも参加でき、長期間実施されているので観光に訪れる方も多く期間中は延べ25万人〜30万人が来場するのだそうです。
しかし調べてみると喜多征一先生のおっしゃられていた通りに、男女の出会いや性愛となっており、明治7年には県によって郡上踊りが“老若男女が集まり夜通し(楽しく)過ごす、風紀を乱す行い”として、禁止・取り締まりの対象となった歴史もあったそうです。
観光先で楽しいお祭りの雰囲気にまんまと呼び込まれ、そこで出会った素敵な方と楽しく気持ちいい一夜を過ごしてしまうのは、なんとなく分かるような気がします。そう言った性愛に関する大らかな文化が根付き、また日本人のDNAの中にはそう言った性愛に関する楽しみ方が組み込まれているのだと、喜多征先生の講話を聞きながら納得するのです。

その日、喜多征一先生からラブホテルの歴史の流れについても教えて頂いたのですが、セックスをするためだけの場所と言う概念が世界的にはとても珍しく、実質“ラブホテル”は日本にしかないのだそうです。
歴史的にはラブホテルはモーテルをモデルにして発足したのだそうですが、日本以外のモーテルは巨大な土地で、車の長距離移動に予約なしで素泊まりできることを目的とした施設のイメージであり、ラブホテルよりサービスエリアの方が用途としては近いような気がします。
郊外に車で乗り付けられる素泊まり(ベッドが設置された場所)から、高度経済成長期と共に核家族化が進み、流行と共に派手なお城状の作り、郊外だけではなく風俗街などの街中にも進出・進化していったのだそうで、人気になった安さやエンターテイメント性の中で、回転ベットや“天井の鏡張り”などセックスを楽しむための工夫が凝らされた施設が多くなっていったと教わりました。
しかしそこから景気の移り変わり、需要、若い世代のセックスの機会の減少と共に、徐々に数を減らしているのが現状なのだそうです。
そんな中で現代にあるラブホテルは“セックスの為の施設”と言うよりは、食事やスイーツを売りにしていたり、安さ、ビジネスホテルとして利用できる設備・サービス、女子会が出来る、SMなど専門プレイの特化型など、各施設ごとに売り出し方を工夫する形に変わりつつあるのだそうです。
ラブホテルを通じた性愛史を見ても日本自体の歴史が垣間見えるのです。
それは以前に先生が言っていた江戸時代や戦前後の性愛とも繋がっています。

また世界まで視点を広げて宗教から性愛を見ると、着る衣装、肌を露出させてはいけない、触れてはいけない、正常位のみしか認められない、母親に事前報告しなければいけない、といったように事細かにマニュアル化されたセックスもあるそうです。
それらと比較すると日本は昔より大らかなところがありると喜多征一先生は仰います。
先生の話を聞きながら、その大らかさを上手に取り入れて活用しながら女性が自由に楽しめる風潮が一般的になれば良いと、そう思ったりしているのです

キュレーター紹介

昼は保健室の先生をしています。緊縛という選択があなたの中にありますように

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