瘋癲ノ喜多サン

現代緊縛における心得

コロナが猛威を振るっている中でも、緊縛を習いに来る人が絶えません。なぜこんなアンダーグランドなものに憧れるのか、いやアンダーグランドなものだから秘密めいた魅力があるのかもしれませんね。ただ喜多道場でビギナーに教えている緊縛は精神修行、鍛錬であり、ほとんどエロ要素がありません。基礎を反復繰り返し、引っ張るのではく、圧のかかった押し当てる縄を習得するのです。円周の中で強弱や高低を持たすなどという一見矛盾とも思われる縄を当て込む技術を習得します。



実は、たくさんの人が習いに来てくれるのですが、こんな練習ばかりしているのでこの時点で八割程度の人は辞めていってしまいます。それでいいのです。緊縛なんて誰でもするものではありません。一度かじってみて、こんなことやってられるかと思われる人が多い方がいいのです。緊縛は、人を縛るのです。手足を縛って吊り上げるのです。軽い気持ちで習得してはいけません。



女性の体の扱い方、口にしない女性の本音を読み取る力、何よりも女性が嫌う態度や言動(責任逃れや自分本位な言い訳)を心底理解しなければいけません。緊縛は体を密着させるわけですから、匂いや汗は絶対にNGです。好きな人の汗や匂いは愛らしいのですが、見ず知らずのおじさんの汗や匂いは毒でしかありません。



喜多道場ではレッスンの時には、もちろん着替えを持参してもらい長袖のシャツを着て汗かきの人は複数枚のシャツを着替えてもらうよう伝えているのですが、中にはタオルも持たず着替えもしないで一日汗をかいたシャツとズボンで縛ろうとする人もいます。こんな人は緊縛を習う以前の問題で女性を馬鹿にしていますね、女性に対してマナーやエチケットといった意識が皆無の昭和のこ汚いおじさんでは、例え緊縛が出来ようが誰も縛らせてくれません。ただ嫌われるだけです。まだまだこういった女性軽視のエロオヤジはたくさんいます。喜多道場ではそういったおじさんの意識を変えさせようとかなりきつく注意をします。



しかし言われた方は、二度と喜多道場に寄り付きません。でもそれが正解なのです。現代緊縛は、身なりも精神もジェントルマンがするものなのです。女性に好かれなければ緊縛は出来ません。卓越した技術と揺るぎない精神を習得した紳士のみが緊縛をすればいいのです。そして多くの女性を心底悦ばせて欲しいのです。


Photo:twitter@hana78_m
 

キュレーター紹介

逝かせ縄という妙技を操り、多くの女性を快楽の果てと誘う。東京と名古屋に道場を持ち、日本古来の文化である美しい緊縛を多くの生徒に伝承している。美しくなければ緊縛ではない美しい緊縛は気持ちがいい、それは肉体と精神と性が解放されることだ。

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